悲しむ彼女を見る彼氏1

ギャンブル依存症問題は当事者だけでなく、家族や周りの人間をも巻き込んで精神的に追い詰める病気です。

また、家族が当事者のためによかれと思ってしたことが、結果的にギャンブル依存症を進行させてさらに状況を悪化させてしまうケースが多く見られます。

間違った対応をして家族が精神的に参ってしまったり、当事者の病気が進行して犯罪や自殺といった最悪の状況に陥ってしまわないよう、しっかりとした対処法を身につけることが重要です。

ギャンブル依存症の相談場所

ギャンブル依存症についての知識がないと、ギャンブルの問題を抱える家族が依存症なのかどうか判断するのは難しいです。

そのため、もし自分の家族がギャンブル依存症なのではないかと思ったら、まずは地域の「精神保健福祉センター」「専門の医療機関」へ相談に行ってみましょう。

★全国の健康保健福祉センター一覧はこちらの記事に記載しています
ギャンブル依存症のカウンセリングを受ける前に知っておきたいこと

 

健康保健福祉センターは電話での相談も受け付けています。

家族がギャンブル依存症と思えるような行動や言動など、その時点で不安に思っていることを相談してみることが、その後の家族への対処法に繋がっていくでしょう。

 

また、ギャンブル依存症というのは精神疾患として認定されている病気です。

精神保健福祉センターや専門の医療機関に相談をし、家族がギャンブル依存症という病気にかかっているということを知ることで、適切な対応をすれば回復する可能性があるということを知れ、治療に向けて前向きな気持ちを持つことができますよ。

家族会への参加

ミーティングルーム3

自分の家族がギャンブル依存症だということが分かったら、本人に治療を受けさせる前に自助グループの家族会に参加することをオススメします。

なぜなら、ギャンブル依存症は【否認の病】と言われており、本人がギャンブル依存症ということを自覚していないからです。

そして、本人が病気を自覚していない時点で治療を強要することは、ギャンブル依存症の治療を進めるにあたっては逆効果になってしまいます。

そのため、まずは家族がギャンブル依存症の知識を身につけることを優先すべきで、ギャンブル依存症当事者の家族が集まる「ギャマノン」という自助グループのミーティング・家族会に参加して、ギャンブル依存症についての知識を深めましょう。

★全国のギャマノンのミーティング会場一覧はこちら
ギャンブル依存症の自助グループ・ギャマノンとは?

 

ギャマノンのミーティングでは、自分の家族の間で起こっている問題や、家族のギャンブルの問題に悩まされる自分の感情についてを共有することができます。

家族のギャンブル依存症問題を克服しようとしている仲間ができますし、家族会を通してギャンブル依存症当事者への対応の仕方や、実際に回復したという人の話を聞けるのは精神的にも心強いですよ。

子供のためには離婚をすべきか?

泣きじゃくる子供1

夫のギャンブルの問題で悩んでいる場合、子供のために離婚すべきかという質問がよくあります。

結論を言ってしまうと、離婚は必ずしも有効とは言えませんし、場合によっては有効な場合もある・・・つまり、どちらとも言い切れません。

ただし、ギャンブル依存症当事者にとって間違った対応をしていれば、そのままの生活を続けていれば自ずと離婚に追い込まれる可能性は高いです。

 

ギャンブル依存症の治療は本人がギャンブル依存症という病気だということを自覚することから始まりますが、本人が底付き体験をすることで初めて病気を自覚することがほとんどだと言われています。

人によっては奥さんや子供、仕事や家を無くして初めて自分がギャンブル依存症だと自覚する場合もあるんです。

そのため、離婚という選択肢は本人に底付き体験をさせるための有効な手段の一つと言えます。

 

ただ、ギャンブル依存症の知識を持たず、当事者の性格の問題だと思って離婚を決意する人の多くは、共依存という状態に陥っている可能性が高いです。

早急にギャンブルの問題で離婚を決意する前に、自分が共依存になっていないかを確認しましょう。

★ギャンブル依存症と共依存の関係についてはこちら
ギャンブル依存症者の周りの共依存者が回復を妨げる要因!!

共依存でやってしまいがちなこと

寂しそうな妻の顔01

ギャンブル依存症問題で共依存者がやってしまいがちな典型的な行動は、借金の肩代わりをしてしまうこと。

確かに借金の肩代わりは問題が解決したように思えますが、それはあくまで一時的に問題が解決したに過ぎません。

当事者は借金をしてもまた何とかなると勘違いし、借金をしてギャンブルをするのが当たり前になってしまいます。

 

また、今度ギャンブルをしたら絶対に許さない、無理やりでも病院に連れて行くといった高圧的な態度も共依存の傾向で、当事者にとってはストレスになって回復の妨げになるんです。

当事者は借金をしていることに対しての負い目は感じているので、家族と会うのが気まずくなって家に帰るのが億劫になり、外でギャンブルを繰り返す原因に・・・

 

このように、ギャンブル依存症当事者のためによかれと思ってしたことが結果的に問題の再発を促したり、より状況を悪化させて家族がうつ病などの病気にかかってしまうきっかけになってしまいます。

当事者も家族に負い目を感じて嘘を付いてギャンブルをしたり、家のお金を持ち出してどこかに行ってしまったり、自己嫌悪から自殺願望が芽生えてしまうことだってあるんです。

 

しかし、ギャンブル依存症問題にはほとんどの場合で共依存者がいると言うくらい、多くの家族がギャンブル依存症当事者に対して間違った対応をしているのも事実。

それでは、当事者に対して家族がしてあげられることは何なのかということを考えてみましょう。

当事者への接し方

ギャンブル依存症当事者に対して家族がしてあげられること・・・

実は、当事者に対して家族がしてあげられることは何もありません。

しいて言えば、家族ができるのは家のお金を守ることと、当事者が依存症だということに気付き、本人が自分は依存症なんだと自覚する状態にいち早く持ち込むことです。

 

先ほど少しだけ触れましたが、ギャンブル依存症という病気は当事者に自覚がないことがほとんどで、家族がどれだけ説明しても当事者が自力で気づかないうちは一向に病気だということを認めようとしません。

そのために底付き体験をさせることが重要で、当事者が自分が取り返しの付かないことをしてしまったが、自分だけの力だけではどうしようもないと限界を痛感することで、はじめて自分は依存症だということを自覚するんです。

借金問題はどうする?

札束1

ギャンブル依存症問題には、必ずお金の問題がセットでついてきます。

当事者の借金が増えていけば、家族も不安で不安でたまらないでしょう。

しかし、どんなことがあっても絶対にギャンブルの借金の肩代わりはしてはいけません。

家族間だけでなく、当事者に関わる周りの人間全員にギャンブルの資金援助をしないよう、とにかく徹底させてください。

 

当事者の借金を肩代わりするということは、少なからず肩代わりする自分自身が苦しい思いをしたくないからという心理が働いています。

けれども、そんな思いが症状をさらに悪化させて仕事を解雇されたり、資金調達のために犯罪を犯したり、自己嫌悪から自殺願望が芽生えるといった最悪の状況に結びつくと覚えておいてください。

もちろん、これを実行するのは簡単ではありません。

苦しんでいる当事者を見ていれば、「少しくらいなら・・・」とお金を援助したい気持ちは分かります。

 

そんな時に頼りになるのが、ギャマノンで得たギャンブル依存症の知識や、ミーティングで繋がることができた仲間たちの支えです。

一人で実行するのは難しいですが、同じ問題に悩む仲間の励ましを受けることで一日一日を乗り越えていき、当事者にギャンブル依存症だということを自覚する状態まで持ち込みましょう。

依存症を自覚させた後は

悩む男性2

当事者が病気を自覚したら、そこではじめて医療機関での受診や自助グループへの参加を勧めてみます。

★ギャンブル依存症の治療ができる全国の病院一覧はこちら
ギャンブル依存症の治療ができる病院【全国版】

★ギャンブル依存症当事者の自助グループ・GAについて
ギャンブル依存症の自助グループGA(ギャンブラーズアノニマス)とは?

否認の状態だった時には家族の言葉に耳を傾けようとしませんが、当事者が病気を自覚すれば自分の置かれている状況を直視でき、治療についても前向きに考えることができるんです。

 

また、当事者の借金を肩代わりするのはNGですが、本人がギャンブル依存症という病気を自覚した後には債務整理という手続きを勧めてみましょう。

ギャンブルが原因での借金は減額できないと思われている方も多いようですが、実はそれは間違った情報です。

手続きによっては借金を大幅に減額できる可能性もあるので、その後の返済がグッと楽になるんですよ。

★債務整理の手続きの種類についてはこちら
ギャンブル依存症と債務整理-あなたのお悩み、解決します-

それと、債務整理をすると最低でも5年間はクレジットカードを作ったりローンが組めなくなるので、借金を減額できるだけでなく、治療中に借金をしてギャンブルをしてしまうような事態を防ぐことができます。

 

ギャンブル依存症の症状は一気に回復することはありません。

治療中にギャンブルをしてしまうことであっという間に症状が再発してしまいますし、完治したと思ってギャンブルをしてさらに症状が悪化することも考えられます。

医療機関の専門医や自助グループの仲間から適切なアドバイスを受けつつ、長い目で見て徐々に回復していけばいいと思いながら、家族が一丸となって治療にあたっていきましょう。