「DSM-5」を使ってギャンブル依存症のテストをしてみましょう。
「DSM」は「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」の略で、日本語に翻訳すると「精神疾患の診断・統計の手引き」となります。
DSM-5はギャンブル依存症以外の精神疾患のテストにも使われており、9つの項目で構成されているんです。
さっそくテストをしてみよう!
9つの項目で構成されているDSM-5は、どの項目に関しても○(YES)か☓(NO)で答えていくことになります。
1つ1つの問いはあまり深く考えすぎずに、直感で答えてくださいね。
それでは、さっそくテストをしてみましょう!
DSM-5
問1.興奮を得たいがために、掛け金の額を増やし賭博をしたいと思う。
問2.賭博をするのを中断したり、中止したりすると落ち着かなくなる。
問3.賭博をするのを制限する、減らす、または中止したりするなどの努力を繰り返し成功しなかったことがある。
問4.しばしば賭博に心を奪われている。
問5.苦痛の気分(無気力・罪悪感・不安・抑うつ)のときに、賭博をすることが多い。
問6.賭博で金をすった後、別の日にそれを取り戻しに返ってくることが多い(ギャンブルで負けた後、それを取り戻そうとしてすぐに通う)。
問7.賭博へののめり込みを隠すために嘘をつく。
問8.賭博のために、重要な人間関係、仕事、教育、または職業上の機会を危険にさらし、または失ったことがある。
問9.賭博によって引き起こされた絶望的な経済状態を免れるために、他人に金を出してくれるよう頼む。
テスト結果について
全ての問いへの回答は終わりましたか?
この先は、絶対に全ての問いへの回答が終わってから読み進めてください。
まず最初に結論から言うと、上記のDSM-5の9つの問いに対して4つ以上の項目に当てはまった場合、テスト結果はギャンブル依存症となります。
また、DSM-5ではギャンブル依存症の状態を3段階に分けており、項目に当てはまれば当てはまるほど重度のギャンブル依存症と診断されるんです。
具体的に言うと、4~5項目に当てはまった場合は軽度のギャンブル依存症、6~7項目に当てはまった場合は中等度のギャンブル依存症、8~9項目に当てはまった場合は重度のギャンブル依存症となります。
ギャンブル依存症と診断されないケース
ただし、4つ以上の項目に当てはまった場合でも、躁病エピソードで説明できる場合にはギャンブル依存症とは診断されません。
躁病エピソードと言っても何のことか分かりづらいと思うので、噛み砕いて説明しますね。
躁病とは気分障害の1つで、簡単に言えば気分(テンション)がMAXに上がっている状態のことを指します。
そういった状態の時にだけギャンブルにハマっている場合、ギャンブル依存症ではなく躁病が原因であると考えられるため、ギャンブル依存症とは診断されないというワケですね。
DSM-5以外のギャンブル依存症テスト
DSM-5以外にも、ギャンブル依存症のテスト方法はあります。
DSM-5以外でギャンブル依存症のテストに使われている代表的なマニュアルは、「SOGS」と「GAによる20の質問」。
DSM-5のテスト結果に納得できない、他のテスト方法にも興味があるという場合には、SOGSとGAによる20の質問でのテストもしてみるといいでしょう。
★「SOGS」と「GAによる20の質問」をまとめた記事はこちら⇒ギャンブル依存症チェック!大丈夫と思っている人ほど危険かも?!
テスト結果に安心するな?!
DSM-5にせよSOGSにせよGAによる20の質問にせよ、テスト結果は1つの目安にすぎないということを忘れないでください。
仮に現時点でギャンブル依存症ではないというテスト結果が出ても、
「自分はギャンブル依存症じゃないから大丈夫」
という安心が原因でギャンブル依存症になってしまうことも、十分に考えられます。
また、ギャンブル依存症に限らず依存症は『否認の病』と言われており、テスト結果や周りの意見を認めないことで症状がどんどん進行していくんです。
その逆に、
「もしかしたら自分はギャンブル依存症かもしれない」
という疑いを常に持ち続けていれば、ギャンブルにのめり込んで借金問題や家庭崩壊を巻き起こすような悲惨な事態は避けられると思います。